最近よく聞く言葉「クラウド」
ストレージやソフトウェアをはじめとする様々なサービスで利用され、よく聞く言葉となった「クラウド」ですが、きちんと説明できるでしょうか。
何となくは理解していても、説明を求められると難しいという人が多いのではないでしょうか。便利なサービスではありますが、セキュリティ面が心配という人もいるでしょう。では、そもそもクラウドとはどのような仕組みになっていて、どのようなサービスなのでしょう。
「クラウド」の仕組みや特徴
クラウドとは英語でcloud、つまり雲のことです。
これだけ聞くと、余計にcloudがよく分からなくなってしまいますが、以前からネットワークを図で表現する際には雲を使っていたため、クラウドコンピューティングという言葉になったと言われています。他にも色々な説がありますが、最も一般的に知られているのがこの説です。
どうしてネットワークを図解する時に雲を使うのかというと、はっきりした根拠はないようです。ただ、携帯電話やパソコンは確実に形のあるものとして認識できますが、それらが繋がっているのは非常にイメージしづらい曖昧なものとなっています。これを言葉で短く表現するのに、最も適切な言葉が雲だった、ということだと言われています。
クラウドの概念としては、自分の携帯デバイスやパソコンではなくインターネット上にデータを保存するサービス、使い方のことを言います。自宅にいても学校や会社にいても、カフェなどの外出先にいても、どんな環境の携帯デバイス、パソコンからでも同じデータをダウンロード・アップロード、閲覧・編集可能になるのです。他の人とデータを共有するような使い方も可能です。
クラウドを使ったサービス
企業で用いられるクラウドの例としては、この「契約書管理のクラウドサービス」などがいい例でしょう。企業やユーザーが交わす契約書は、会社の規模が大きくなるほど管理が難しくなり、書類の紛失といったトラブルに見舞われるリスクが高くなります。そこで、場所を選ばずにネット上で一括管理ができるクラウドを用いることで、これらのリスクと軽減させれられるほか、管理にかかる人員のコストも抑えることが可能となるのです。
ちなみに、ごく身近なサービスで例を挙げると、GmailのようなWebメールもクラウドサービスと言えるでしょう。メールのデータ、アドレス帳などがインターネット上で全て保存されており、メールの送受信もインターネット上のアプリケーションを通して行うようになっています。
「クラウド」のメリットとデメリット
社内でネットワークを1から構築してシステムを作るより、クラウドサービスを活用した方が良いことからかなり広まってきているクラウドですが、メリットとデメリット両方を把握して使う必要があります。メリットとしては、IT部門の負担が減らせる、メンテナンスをしなくて良い、システムの構築期間が短くて済む、ソフトやサーバーを購入しなくて良い、ITへの効率的な投資が可能、といったことが挙げられます。
デメリットとしては、技術が向上したとは言えセキュリティ面でリスクがゼロとは言えない点と、サービスが安定稼働するかどうか、カスタマイズはしづらいといった点が挙げられます。ただ、デメリットに関してはカスタマイズ以外は自社で構築した場合でも、突発的なトラブルに見舞われる可能性は絶対にゼロとは言えないので、難しいところではないでしょうか。